愛猫が喜ぶ家づくり・三角屋根の農家住宅/更別村F邸
更別村で農家の後継者として2年前に就農したF様。ご夫婦、お子さん、そして2匹の猫たちとの「家族の時間を大切にしたい」という想いを込めて建てた、ナチュラルスタイルの農家住宅をご紹介します。
広々とした土地によく似合う大きな三角屋根の外観。「外壁を暗めのトーンにしたので、土埃などの汚れも目立ちづらいかなと。明るい室内とのギャップも気に入っています」
玄関は、農作業の際に使う勝手口(奥)と来客用の玄関(手前)をシューズクロークでつなぎました。上がり框を斜めにデザインし、空間の広がりを強調しています。
吹き抜けのLDKにはキャットウォークが。2匹ですれ違えるように幅は広く設計しました。
元は保護猫だったという2匹。
「猫たちはすぐ慣れて、キャットウォークも毎日駆け回っています。床暖房も気に入っていますね。家族全員がリビングで一緒に心地よく過ごせるようにと思っていたので、嬉しいです」
将来は階段を使わなくても暮らせるように、1階にはLDKのほか寝室・和室・水回りをまとめています。
「階段前に扉をつけて猫エリアも1階に限定したので、広い家でも長く一緒に過ごせるようになっています」
食卓でのグリル料理を気兼ねなく楽しめるよう、ダイニングテーブルの照明は空気清浄機能付きのものを選びました。
キッチンは、収納豊富オープン型キッチンです。その隣にはキッチンとほぼ同じ広さのパントリーが。
(写真左)キッチンをすっきりと保てるよう、冷蔵庫、冷凍庫、調理器具やダストボックスなどはすべてパントリーに収めました。
(写真右)奥には野菜の保管などに便利な外気取り入れ式保冷庫も。
洗面、脱衣、風呂場へは、LDKを通らずに勝手口から直接行ける間取り。洗面台には蛇口を2つ取り付け、並んで使えるようになっています。
リビングと扉一枚でつながっている和室は、お子さんのお昼寝や遊びにも便利なスペースになりました。
――更別に来る前は管外での暮らしも長かったとか。住宅会社選びはどのように始めましたか?
ここには祖父母の家があったので子どもの頃はよく遊びに来ていましたが、大学は札幌、就職後も管外に住んでいました。後継者にと誘ってもらって農家に転職したのが2年前です。
最初は住宅展示場を回りましたが、いい出会いがなくて。「十勝 工務店」で検索してヒットしたIEZOOM(いえズーム)にたくさんの住宅会社が載っていたので、そこから各社のホームページも見に行って、オープンハウスもいくつも訪問しました。
――赤坂建設を選んだ決め手は?
注文住宅なので、住宅見学会へ行っても一棟ごとのデザインは建主さんによって違いますよね。なので、大事なのは人だと考えていました。赤坂建設は住宅見学会で一切営業をすることなく、高山さんが丁寧に家づくりや資金繰りについて教えてくれたんです。創業して百年以上ということで、地元で信頼されているという点も安心感がありましたね。災害対策に力を入れているのも魅力でした。
――打ち合わせはどのように進めましたか?
農閑期となる12月から3月の間に一気に打ち合わせを進め、忙しくなってからは昼休憩に合わせて高山さんに更別まで来てもらいました。要望はSNSなどを参考に、具体的なこだわりポイントをノートに書き出して共有しました。玄関やお風呂を広くしたい、サンルームを作りたいなど様々な要望を詰め込んだ家ですが、資金計画からはみ出ないような間取りや建材の提案をしてもらえたのでしっかりと予算に収まっています。
――この家で冬を越してみての感想は。
真冬でも日光だけでとても暖かいです! 日中は窓を開けるほど暖かいこともよくあります。暖房は夜暗くなってからつけて、朝起きたらすぐに切る感じですね。以前の家では床で寝なかった猫たちも、この家では床でとろけるように眠っています。
――家づくりについて。
家づくりの期間は夫婦で一緒に考えることが多くて、終始楽しかったですね。実は、最初はインスタなどを見てグレーやグレージュなど流行の色味の内装に惹かれていたんです。でも時間をかけて考えるうちに、自分たちの好みは「明るくて温かみのある家」だなと気づいて。「映え」よりも好みを大切にした結果、暮らしていて心地いい家になりました。自分たちに合った家が建てられたことに、何より満足しています。
写真 Commercial Photo / Movie SWITCH